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冒頭.txt をダウンロード | リンク用URL 「つっ、付き合ってください!!」 春真っ只中の夕方の中に搾り出したような震えた声がこだまする。 誰しもが最高のシチューエーションだ、というような夕暮れに目の前の女の子の顔が重なる。 かすかに目尻に涙が滲んでいるのが、彼女の本気さを訴えてくる。 篤「え、えっとー」 あまりにも唐突すぎたためおぼつかない声が出てしまった。 再び顔を見上げると先ほどより涙が大粒になっていた。 ??「ごっ……ごめ……ひくっ…………ごっめんね」 嗚咽の混ざる声が聞こえる。 篤「いや、謝らなくていいよ」 篤「ちょっと唐突で驚いただけだから」 そう言ってから、お互いうつむきだまりきってしまった。 何秒か何分かその程度の時間が、やけに長く感じた。 ??「わたしみたいな、小さくて胸もなくて魅力もない、女の子が告白しても、迷惑だったよね……」 だいぶ落ち着きを取り戻したのか、言葉は普通に聞き取れた。 篤「いや、そういう意味で言ったわけじゃないんだ!」 つい焦って叫んでしまった。 篤「でも少し考えさせて、ほしいかな」 最後の方は聞こえるか聞こえないかくらいの大きさだっただろう。 ??「そっか、わっわざわざごめんね……」 ??「じゃっじゃあ私はこれで……」 赤が映える白い巫女服の袖にが塗れているのが見えると同時に、声をかける間もなく彼女は向きを変え走っていってしまった。 篤「告……白……されたのか?俺」 誰に言うわけでもなくつぶやいてみる。 今の巫女服の少女の名前は夜桜 みこと この神社の見習い巫女で、言うなれば俺の幼なじみだ。 二人でいることもしばしばあることなのだが、休日の今日は特別に呼ばれたわけだ。 篤「(その時から何かおかしいと思っていたけどまさか告白されるだなんて)」 篤「(今まで告白なんてされたことなかったからな……)」 今でも夢のように思えて焦点が合わなかった。 …………………………………… 周りを見わたして見ると、すっかり暗くなっていた。 かなり長い間みことが去ってからボーっと立ち尽くしていたようだ。 篤「(まだ顔赤いかな……)」 そんなことを思いつつ、黒に染まった神社の石段に足をかけた。 テキストファイルの中身を表示しています。
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